コーチングを学び始まって4年が過ぎましたが、まだまだ学ぶことだらけです。
学び始まって最初の1年は、「無料相互セッション」とかでとにかく回数を重ねました。ある意味では有効でしたが、ある意味では全く意味がなかったです。無料相互セッションを100回重ねるぐらいなら、もっと重要なことがあります。
サトウが銀座コーチングスクールで学び始まったのは2013年の11月。月に1回の集中クラスでコーチングを学びながら、相互セッションという形で、銀座コーチングスクールで学んでいるコーチの卵、あるいは卒業した認定コーチ達を相手に練習していました。
が・・・今思えば、練習以上にもっとやるべきことがありました。もったいない。
じゃあ何をやった方がいいのか。それは何故か。今でこそ感じる反省点を書いていきます。
-目 次-
1. どう考えたって、クライアントを取って実際にコーチングするのが一番上達する
2. 実践の中での試行錯誤するからスキルが身につく
3. 練習と本番は異次元で違う
4. 「やってる感」があるとそれで満足する悪癖
5. 練習するなら、ポイントを共有しないと意味ゼロ
振り返ってみて感じること
ざっくり見出し
1. どう考えたって、クライアントを取って実際にコーチングするのが一番上達する
この4年間でいちばん経験になった、スキルが身についたというのは、やっぱり実践です。
っていうか実践しかないです。実際にお金を払ってくれる人を相手に対してのコーチング。これしかない。
サトウは2013年に銀座コーチングスクールで受けて、2014年の4月に認定いただいて、そこから少しずつですが、クライアントを取って行ってきました。
実際には後述する『練習セッション』と並行して、だったわけですが。。。
全然違うんですよ。セッション前の準備から、もう気合いの入れ方がまず違う。
前回のセッションを思い返して戦略を綿密に立てたり、セッション前にコーチングの本をざっと読みなおしたり。
それでやっても、上手くいくこともあれば、上手くいかないこともある。上手くいかないからこそ、試行錯誤をまた繰り返す・・・
そんな中で少しずつ、コーチングセッション「らしきもの」が出来るようになっていったんです。
3ヶ月・半年以降も継続してくれれば嬉しいし、「ありがとう」って言われたり感謝されたらめちゃくちゃ嬉しい。
それを感じられるのも、価値を提供して、それの対価をいただけたからです。
2. 実践の中で試行錯誤するからスキルが身につく
コーチングを知らない人、コーチじゃない人にコーチングすると・・・まーーー上手くいかないんですよ。『質問の意図が分からない』とか、『何でそんなこと聞くんですか』とか言われて。
困って、また試行錯誤ですよ。
なんとか頑張りたいし、お金をいただいている以上、頑張ってほしいから工夫するし、メールも送るし、セッションのログも取って送ったり、次回は違う質問を考えていったり・・・
そういうのを繰り返して、実践して少しずつ慣れてきた、上手くなってきたかなというのを体感しています。
基本は、銀座コーチングスクールで学んだ流れに沿って進めていたんですが、想定の流れ通りいくことは稀。今思えば、まぁ下手くそだったんです。
具体的に何が下手かって言うと・・・そもそも時間を無駄にオーバーしちゃってたんですよ。自分の技量がないが故の、『サービス』のつもりもあったんですけど。
「ちゃんと時間通りに終わらせた方がいいですよ」と言われる始末。。。
60分なら60分、30分なら30分を如何に有効に組み立てるのかがプロですからね。しかも、自分だけで必死に頑張っていました。
コーチングで、大きなゴールにふたりで向かってくんだったら・・・本来は、相手にも責任があるわけですよ。でも、そのルールの共有、オリエンテーションを最初に出来ていなかった。
そんな経験を踏まえてこそ、今はオリエンテーションをめちゃくちゃ丁寧にやっています。
あと、そもそも自分に自信がない人もいっぱいコーチしました。それは今思えば、アンコーチャブルなコーチング対象ではない人にコーチングをしていただけなんですけどね。
3. 練習と本番は異次元で違う
この本番での実践と比べると、練習なんて、まぁ甘い。甘すぎる、環境なんです。
感想を聞いても、基本良いことしか言わない人が多かった。それに、セッションの中身も、お互いに勉強していることに沿うから、まぁ予定調和的に上手くいくんですよ。
練習は、将棋で言う「定跡の研究」とか「手筋の勉強」みたいなもん。実践は、その通りにやってこない人がいっぱい。状況に応じて、攻めたり守ったり、相手の手を一手待ったり・・・いろんな戦略をするための基礎訓練ですよ。
練習のときでも、最初は準備してました。でも、慣れてくると全然準備しないし、相手もテーマを決めていなかったりする。時間通りに始められないときもあったしね。当日のリスケ、バンバンされましたよ。
お互いに、緊張感が足りないです。
じゃあ、練習は必要ないのかって?
いや。練習は当然ですよ。プロなんだから。プロを目指しているんだから。でも、練習をやりすぎると、それだけで満足しちゃう・・・ようになりかねないんですよね。
4. 「やってる感」があるとそれで満足する悪癖
銀座コーチングスクールは最初、「Aクラス」から始まるんですが、それが始まる前から、スキルアップのために、その時点で知っていた、見聞きした情報を試しながらやりました。練習だし、と思って。
コーチング練習、とは、『相互セッション』が一般的です。
相互セッションを簡単に説明すると、お互いにコーチ役とクライアント役をお互いにやるようなセッションの交換です。サトウの場合は、30分ずつやることが多かったです。
それを通じて、お互いのコーチングのスキルを磨く練習をしていったんです。
入ってから認定までの半年ぐらいの間に、35人とか40人ぐらいと、50回、少なくても30時間はコーチしました。相互なので、同じ時間ぐらいを、クライアント経験を積んでいます。
認定をいただいた卒業後も、1年間で100回、60時間はやったんじゃないかな・・・それなりに数を重ねました。
スキルを学んで、それを自分のものにするためにする練習。これはものすごい大切。特に最初の半年はめちゃくちゃ役に立ちました。学んだことをアウトプットし、確認する場所として有効でしたから。
でも、認定後のそれは完全に蛇足でした。むしろ、今考えれば、相互セッション練習を重ねすぎない方がいい。
その理由は、「やってる感が出る」ことです。
とりあえず、お互いに無料なんで気軽にやるんですよね。で、予定を入れて1週間のうち半分とか、多いときには1日2回とかやっちゃうんですよ。それは頑張ってることだし、スキルが上がる気がするから。
でも、ある程度の数を過ぎると意味ない。ってか逆に足を引っ張る。
「やってる感」が出ているわりに、お互いにお金を払ってないから、本気度がないんですよね。「セッションの中で○○をやります!」と決めても、やらない。
ゴールに向かって継続的に・・・ではなく、都度の「練習相手募集します」「じゃあそれに付き合います」みたいな感じで、単発でテーマを決めてやっていました。
でも、100セッションやったーーーとかやってると、それで満足しちゃうんですよね。。。ホント、よくないことですよ。
5. 練習するなら、ポイントを共有しないと意味ゼロ
あと、練習するなら相手選びもめちゃくちゃ重要。やみくもに大多数と練習してしまったんですが、多さに意味はあまりなかったです。
相手を厳選して、ちゃんと同じ意識の仲間でやらないと意味がない。例えば、「こんな質問をしてみたい」とか、「こういう風な目的で、ストーリーで進めてみたい」とか。
ポイントを共有したうえで練習しないと、実戦のコーチングには全く役に立ちませんでした。
ただのFacebookグループでのつながりの仲間で、ほぼ初対面で、関係性も築けていない人との練習がほとんど。そんな中では、なかなか自分の本当のゴールは話しづらいし、逆に話されているような感覚も・・・今思うとなかったんです。
ひどい時だと、その話してる練習相手は「設定」してたんですよ。そんなこと頼んでないのに。
「これから新しいことを始めてなんとか頑張りたいんだけども、親が病気になっちゃって介護が必要だからちょっと大変なんですよ・・・」
みたいなことを「設定」して言ってくるんですよ。これはイタい・・・
こっちの練習なのに、練習にすらならん。完全に時間の無駄ですよ。
思い出しても結構イラッとくるぐらいなんですけど、「設定」なんかされたって本当の悩みじゃないんだから、想像でしかないんですよね。
コーチングって、深いところの気づきを得るようなアプローチもするんで、頭の中で「この人はこうだろう」とかいう設定でやるようなコーチングなんて、全く意味がない。
その人がほんとにそう思ってることとかでやらないと、意味がないんですよね。時間の無駄。
なんでその人がそんな「設定」で練習したのかはわからないけど、練習でやるなら、本当に練習のテーマを絞らないと意味がない。そして相手と共有しておかないと意味がない。
「こういう質問がしたい」とか、「フィードバックを多くしたい」とかね。
効果の曖昧な練習をするぐらいなら、やっぱ実践でクライアント取ってやった方がはるかに良いです。
振り返ってみて感じること
最初に戻りますが、コーチに必要なのはやっぱり実践です。経験です。
コーチに限った話じゃないね。何でもそうでしょう?
練習するにしても、目的をしっかり持ったほうが良かったかなと感じています。これからスクールを卒業して起業に向かうなら、自分のコンフォートゾーンの中で練習するより、思い切ってそこを出て、経験を積んでほしいです。
練習は、本番のように。
本番は、練習のように。
練習通りに出来るようになっていれば、それはもうプロですよってことで。