コーチとクライアントは、合意したゴールに向かって進んでいます。それに向かう過程で、クライアントはコーチと定期的にセッションを繰り返していきます。この定期的なセッションのことを、「フォローセッション」と呼びます。
フォローセッション内でコーチは、クライアントがゴールに向かう正しいルートを通っているかどうかフォロー(追跡)します。現在地と行き先を常に確認してゴールへの道を示すナビ、コーチはそんな役割だと言えます。今回は、コーチングで行われる「フォローセッション」の流れをご紹介します。
ざっくり見出し
■コーチングの「フォローセッション」の流れ
フォローセッションは、クライアントと合意したゴール達成に向けて定期的に行われるもので、クライアントが設定するテーマに応じたセッションを行います。一般的なフォローセッションの流れとして、次の7つのことを行います。
1.前回からの成果の確認と気づきを共有する
2.ゴールとビジョンを共有する
3.今日のセッションのテーマと目標設定
4.テーマについての現状と進捗を把握する
5.ゴールへのギャップを明確にする
6.行動を計画する
7.次回の約束
もう少し具体的にお伝えしていきましょう。
1.前回からの成果の確認と気づきを共有する
前回のセッションから手に入れた成果や経験をクライアントに振り返っていただき、気づきを共有します。2週間の間に必ず何かしらの動きはあります。やったこと、やれなかったこと、上手くいったこと、上手くいかなかったこと。その実体験を学びの材料にするのです。
「上手くいったことはなんだろう?」と行動の成果を再確認することは、自信に繋がり、もっと頑張ってみようと思えるようになります。また、上手くいった理由とその要因を明確にすることで、再現性を高めるポイントに気づき、行動の精度を上げられるようになるのです。
上手くいかなかったのであれば、「なにが障害となっていたのか?」「どうすればその障害を取り除くことができるのか?」を考えることができます。気づいていなかった恐れや不安といったブレーキに気づいたり、自分の行動特性が見えます。それらも立派な「学び」の一つです。
計画通りに行動できなかった、という場合もあるでしょう。そもそも計画の立て方がよくなかったのか、ブレーキが働いていたからなのか、少しやってみて何かに気づいたのか。ただ「できなかった」で終わらせないのがコーチングです。全ての経験を学びに変えていくのです。
やらなかったとしたら、その代わりに、別の何かを行動しているはずです。これについても質問し、「やれていること」にフォーカスしてそこからも学びを得ることができます。行動できている自分に気づき、セルフイメージを高めていくこともできるのです。
行動と学習は、相互補完の関係にあります。行動を起こした結果として得られた経験はすべて、ゴール達成に向けた行動を決めるうえで、役立つ情報になるのです。
2.ゴールとビジョンを共有する
改めて、ゴール(具体的に日付の入っている到達目標)やそのビジョンがそのままでいいかを確認し、共有します。共有することでクライアントのゴールへの意識が高まりますし、もしゴールがブレてきていると感じたら、そのブレが大きくならないうちに軌道修正することが出来るのです。
何度も何度もゴールを確認して、クライアント自身の言葉で伝えることで、ゴールの精度が上がり、より明確なゴール・ビジョンになるという効果もあります。
3.今日のセッションのテーマと目標設定
ゴールがブレていなければ、今日のセッションの中で取り上げたいテーマをクライアントが決めます。背中を押してほしいのか、行動を明確にしたいのか、ブレーキを外したいのか。自分で認識している、「今必要なもの」を扱うと効果的なセッションになります。
また、コーチはテーマ設定の際に「他には?」と質問することがよくあります。そして、2番目、3番目に出てきたことがセッションのテーマとなることも多々あります。クライアントがテーマとして考えていることは、緊急性が高いものであることが多いのです。そこに焦点を当ててもいいのですが、質問によってより重要なテーマに気づき、そちらに注力することを選ぶクライアントが多いのです。
テーマが定まれば、セッションの時間の中でのゴールを決めます。30分や60分といった、短い時間ですから、セッションの中で出来ることは限られます。テーマを絞って、セッションのゴールを明確に定めることが、いいコーチングセッションのカギとなるのです。
4.テーマについての現状と進捗を把握する
ここからは、一般的なセッション個別の内容です。
セッションで扱うテーマについての、ゴールと現状と進捗を把握していきます。平たく言えば、最終的にどうなりたくて、今はどの段階なのか。ゴールに向けての進み具合はどうなのか、を確認します。
例えば、「ブログから毎月5人のお問い合わせがある状態」がゴールなのであれば、現状は何パーセントの状態なのか、ということです。
5.ギャップを埋めるアイディアを出す
ゴールと現状が分かれば、おのずとギャップが見えてきます。このギャップを埋めるためにどうやっていくかを考えて最善を探っていきます。
もし、「行動がまだまだ足りない」なら、どうやればもっと行動できるのか。何があればその手助けになるのか、などですね。もっと具体的に言えば、知識があればいいのか、一回やってみて経験を積めばいいのか、一緒にやる仲間が必要なのか、詳しい人に経験をヒアリングすればいいのか・・・必要な行動のアイディア出しという形で、発散していくのも効果的ですね。
あるいは、「上手くいっている人はどうやっているのか?」と、成功例の要素を洗い出していったりする方法も有効です。
例えば、「人気のセラピストってどんなセラピスト?」という質問から、あなた自身の中のイメージで持っている「人気のセラピスト」の要素を探っていくのです。いろいろな要素がありますよね?例えば・・・
・身だしなみがキレイ
・ブログの更新頻度が高い
・料金が分かりやすい
・体験会を定期的に募集している
・相談しやすい
・動画で説明している
・・・などなど。あなたが人気のある人がやっている行動、あるいは取っていると思われる行動を見つけていきます。その行動が見つかれば、自分にとってどれが効果的か、どれが出来そうか、あるいはどれをやる必要がありそうかを選ぶことが出来ます。一人じゃできないとなれば、誰かと組む必要があったり・・・様々なアイディアが出てきます。
6.ゴールに向かうための行動を計画する
出てきたアイディアの中から、どれに取り組むのかを決めます。取り組む行動を具体的に考え、付随する行動も洗い出していくこともします。
そして、「それが達成したらどんな状態か?」についてもイメージしていきます。行動の完了イメージを明確にすることで、取るべき行動がハッキリして、行動に移しやすくなります。
加えて、「それが出来たときのあなたはどう感じるか?」などについてもイメージをしてきます。少し先の自分の誇らしいイメージが膨らみ、行動へのモチベーションが高まるのです。
こうして計画を立ててイメージしたところで、より具体的に「何をいつまでに」行うかを決めます。次のセッションまでにすることと、当日中・翌日中に行うことを決めていくことが多いです。セッションで熱が高まった状態で行動していただきたいので、48時間以内の行動はコミットしましょう。
また、コーチにどういうフォローが欲しいのかも伝えるとよいでしょう。例えば、最初の1週間は行動できるが、土日を挟むとついつい行動が止まりがち・・・という人であれば、「日曜日にメッセージをください!」というコーチへのリクエストも当然アリです。
コーチは、クライアントと共にゴールを目指す共同体です。クライアントの眼から見れば、コーチは「リソース」のひとつです。セッション時間以外も、どんどん活用しましょう。
7.セッションのまとめと次回の約束
最後に、このセッションでのまとめをクライアントが話します。話すことで、セッション前後での変化に改めて気づき、頭が整理され、やることが明確になっていきます。
そして、次回の日程を約束し、セッションを終わらせます。セッションを終えたあなたは、きっとすぐに行動に移したくなっていることでしょう。
いかがでしょうか?コーチングのセッションの流れをなんとなくイメージすることが出来ましたか??
おまけ.セッションはスカイプ・電話で行うのが一般的
フォローセッションは、対面で行う場合もありますが、スカイプや電話を通して行うのが一般的です。スカイプや電話でのセッションは、周りの環境に影響されずに音声に集中できます。つまり、集中して自分自身に向き合い、深い自己対話を行うことが出来るということです。人目を気にする必要も、誰かに聞かれることもなく、安心して話せることから、対面以上に効果を感じる方も多いです。
ハッキリすると、行動できる
今回は、フォローセッションの全体像をお伝えしました。コーチングというものは知っていても、実際のセッションを体験するまでは、どんなものなのか、不安に感じている方もいらっしゃいます。
イメージを持ち、それがハッキリすると、行動に移せるようになります。コーチングのセッションもまた然り。あなたに今必要なものがコーチングのセッションだとしたら・・・
ぜひ、この機会に体験セッションをお申し込みください。
https://btcoach.jp/trial-coaching-application
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