あるところに。
ふたりのおばあさんがいました。
おばあさんたちは、
それぞれの孫に手紙を出すことを
楽しみにしています。
片方のおばあさんは、
手紙にいろいろな思いを込めて、
丁寧に書き記し、推敲を重ね、
便箋を丁寧に選び・・・
気づくとまる1日かけて、
大切に手紙を書きあげました。
もう一方のおばあさんは・・・
洗濯して掃除してご飯も作らなきゃ。
手紙を書けるのは、
その後の2時間だわと考えました。
後日、出来上がった手紙を
各々出しました。
どちらの孫も、
おばあさんが一生懸命に
手紙を書いてくれたことを
嬉しく思い、同じように喜びました。
どちらの孫も同じように満足し、
どちらのおばあさんもまた、
同じように満足したのでした。
手紙の枚数までもが、
同じだったそうです。
唯一違ったのは、
手紙を書くのに費やした時間だけ
だったのでした。
—
この話を聞いたのは大学生の時です。
友人は併せて、こうも言いました。
「時間は膨張する」
「使える時間いっぱいまで、
作業時間は膨れ上がる」
なるほど。
マーフィーの法則のような例えに、
妙に納得したものです。
まさに成果と時間の使い方。
先日からタイムマネジメントについて
考えているうちに、思い出しました。
サトウのこれまでの仕事スタイルは
「限られた時間の中で最善を尽くす」
ということでした。
逆に言えば。
「時間が増えれば、
出来る「最善」の精度が高まる」
ということです。
確かに、50%の精度のモノより、
80%の精度のモノのほうが優れている。
30%も精度が変わるのであれば、
確かにそれは時間を使う価値がある。
しかし。
95%のモノを、
97%に高めているのだとしたら?
その差わずか2%に、
3時間かけるのだとしたら??
その2%のために、
他のやるべきことが
雑になってしまうのだとしたら?
魂は細部に宿ると言います。
その2%が最重要ということも、
十分に考えられるでしょう。
しかし、全てにおいて
100%に近づけことだけが、
正解とは限りません。
大抵の場合は、
ゆっくりな95%より、
スピード感のある80%を求められます。
特に、試行錯誤の中で
正解を探していくような場合は。
スピードこそ命です。
仕事スタイルの改革。
いい方に作用しています。
まだ1ヶ月とはいえ、
大きな変化のわりに、
すんなり受け入れられています。
ひずみが出るとすれば今後。
・・・今後にご注目ください!
今日は、そんな物語。
「時間は膨張する」というお話でした。
あなたの時間は。
無駄に膨張してはいないでしょうか??
一度、確認したほうがいいかもしれません。